たとえ風量や気温が同じであったとしても、折板屋根の日陰は暑く木陰は涼しく感じます。
この暑さの原因は、「輻射熱」にあります。
たとえ風量や気温が同じであったとしても、折板屋根の日陰は暑く木陰は涼しく感じます。
この暑さの原因は、「輻射熱」にあります。
輻射熱とは遠赤外線などの電磁波のことです。ドラム缶で焚き火をしたときに体が温まるように、輻射熱は空気に関係なく、温度の高い方(ドラム缶)から温度の低い方(人体)に移動して熱を伝えます。
折板屋根は夏場は70℃~80℃にもなり、人体の皮膚温度は約32℃~33℃なので、折板屋根の輻射熱が人体に向けて飛んできます。そのため気温が同じでも、輻射熱の有無により体感温度は大きく異なるのです。
木陰は、日差しが当たったときに葉っぱの熱が気化熱として奪われます。これにより葉っぱの裏側が冷えて、涼しく感じます。
電磁波を活用して物を温めている機械として身近なものが電子レンジです。電子レンジは、電磁波の中のマイクロ波(2.45Ghz)を使用しており、携帯電話も同じマイクロ波(2.0Ghz帯)を使用しています。
このスカイシートで、携帯電話の電磁波を遮断することができるかを実験しました。
このように、スカイシートはアルミ純度99%のアルミ箔を使用した特殊シートであるため、電磁波(輻射熱)を反射する性能に優れています。
スカイシートを使用したスカイ工法は、太陽からの輻射熱を大幅に反射する画期的な工法で、
折板屋根の温度上昇を抑え、折板屋根から建物内部への輻射熱の影響を大きく削減します。
屋外にスカイシートを施工した試験棟と折板屋根のままの試験棟を設置し、内部の雰囲気温度の差を測定。
(期間:2016年6月26日~7月1日 6日間の平均値)
静岡大学工学部 中山教授による実験
最大温度差は約11℃、消費電力削減量は約30%となりました。
幅2m×長さ3mの一般的な角はぜ形金属製折板屋根の屋外面にスカイシート(遮熱シート)を両面テープで貼り付けて、遮熱シートに圧力を加えるために折板屋根谷部および斜辺に直径約25mm・合計24個の穴を設けた。
試験は段階的に加圧して測定。目標荷重は−2.55kPa。
−2.55kPaを超え、-3.25kPaの昇圧中に母屋間中央部で折板屋根が座屈して破壊されましたが、遮熱シートに破損や剥がれなどの異常は認められませんでした。これは、風速40mにも耐えられる計算です。