折板屋根の上に高純度アルミ箔製の遮熱シート(サーモバリア)を専用両面テープで貼り付ける新しい遮熱工法です。従来の遮熱塗装の技術差や天候による塗ムラを解消し、常に均一で高い遮熱効果を発揮できます。アルミシートが太陽からの輻射熱を約97%反射し、夏場の室内温度を最大約11℃低下させます。
Build Way 施工内容・工法について
スカイ工法とは何ですか?
施工手順を教えてください。
5つの工程で進めます。屋根表面の清掃、専用両面テープ貼付、遮熱シートの貼り付け、シート継ぎ目の密封、端部処理と仕上げです。シートを張るだけの工法なので施工者の技能や天候に左右されず均一な品質に仕上がり、塗装のような乾燥時間も不要で短期間で完了できます。
従来の遮熱塗装との違いは?
最大の違いは施工方法と効果の安定性です。遮熱塗装は職人の技量や天候で効果にバラつきが生じますが、スカイ工法はアルミ箔シートを貼るため誰が施工しても安定した高い遮熱性能を発揮できます。また遮熱と同時に雨漏り対策も可能で、塗装では防げない折板屋根の継ぎ目からの雨漏りもシートでカバーできます。
屋根に穴を開けますか?
いいえ、屋根に新たな穴あけは一切行いません。専用強力両面テープを使用するため屋根材にビス打ちや溶接をせずにシートを固定します。施工によって屋根に傷孔が増える心配はなく、新たな雨漏りリスクを生じさせません。騒音も少なく工場稼働中でも目立った影響なく施工できます。
サーモバリアの素材は?
アルミ純度99%のアルミ箔を特殊シートに積層した極薄の遮熱材です。厚みは0.2から0.3mm程度ですが、高純度アルミの高い反射性能で輻射熱を効率的に反射します。基材には難燃性の繊維シートを用い強度と耐久性を確保し、非常に軽量で屋根への重量負荷はごく僅かです。
Cost & Gain 遮熱効果・費用について
どれくらい温度が下がりますか?
静岡大学工学部との実証実験で、遮熱シート施工済みと未施工の試験棟で最大約11℃もの室内温度差が生じました。エアコン電力消費量も約30%削減されています。現実の工場環境でも屋内の体感温度が大幅に改善し、作業者の熱中症リスクが低下したとの報告が多数あります。
冬も効果がありますか?
冬場は保温に寄与します。遮熱シートは輻射熱を反射するので、夏は太陽熱を遮断し、冬は室内暖房の熱が屋根や天井から逃げるのを防ぎます。室内から外に向かう赤外線を跳ね返して内部に留めるため、真冬でも室温低下を抑えられ「夏は涼しく、冬は暖かい空間」を実現できます。
遮熱材と断熱材の違いは?
防ぐ熱の種類が異なります。断熱材は熱の「伝導」を抑え、厚みのある材料で熱移動を遅らせます。遮熱材は熱の「輻射」を表面で反射して熱を通さないようにします。アルミ箔で太陽からの輻射熱を約97%カットでき、両者を組み合わせることで「輻射熱には遮熱材、伝導熱には断熱材」と理想的な暑さ対策になります。
遮熱効果は持続しますか?
遮熱性能は長期間安定し、10年程度を目安に更新を検討いただくのがおすすめです。アルミ箔表面に自然形成される酸化皮膜が下地を保護し、急速な錆びや反射率低下は起こりません。屋外環境下でも経年での性能劣化は軽微で、それまでは大きなメンテナンス不要で効果が持続します。
費用はどれくらいかかりますか?
建物の規模や屋根形状、施工面積によって変動するため、現場調査後にお見積りを提示いたします。一般的には遮熱効果による空調費削減で投資回収が可能で、施工が短期間で済み人件費を抑えられるため比較的低廉です。従来の遮熱塗装と比べても工期短縮でコスト減が期待できます。お見積りは無料です。
補助金は利用できますか?
国や自治体の補助金を利用できる場合があります。職場環境改善や省エネによるCO2削減につながる取り組みのため、経済産業省の「サプライチェーン対策補助金」や中小企業庁の「事業再構築補助金」などが活用できる例があります。適用可能な制度がある場合、申請手続きもサポートし、導入費用の1/3程度が補助されるケースもあります。
投資回収できますか?
はい、ランニングコスト削減効果で十分、投資回収が可能です。遮熱施工で空調電力が約20%~30%削減でき、夏季の電気代が大幅に下がります。その削減額を積み重ねると数年から十数年で施工費用を回収でき、熱中症対策による生産性向上や空調設備の寿命延長といった副次効果も期待できます。
Time & Ops 施工期間・操業への影響について
工事期間はどれくらいですか?
スカイ工法は非常に工期が短いことが特長です。25㎡程度の小規模な屋根なら最短半日、2,000㎡規模の大型工場屋根でも約30日程度で施工できます。テープ貼付によるシート施工で天候に左右されにくく、塗装の乾燥時間等がないため計画通り進められ、遮熱塗装に比べ圧倒的に短期間で完了します。
操業を止める必要はありますか?
通常、工場の稼働を止める必要はありません。基本的に屋根の上だけで完結する工事で、工場内の生産活動に支障をきたしません。作業員は室内側に立ち入らず、有機溶剤の臭気も発生せず騒音も限定的です。多くの工場で稼働しながら施工を完了しており、基本的には操業に影響なく導入可能です。
天候の影響はありますか?
スカイ工法は天候に左右される工法です。小雨、強風で作業は一旦中止することがあります。安全のため一時中断しますが、両面テープは高い耐水・耐候性を持ち、天候変化で剥がれることもありません。
safety 対応する建物・安全性について
どんな屋根でも施工できますか?
基本的にほとんど全ての屋根に施工可能です。折板屋根は屋根上からのスカイ工法、スレート屋根は屋根上からと屋根裏側からの施工、瓦棒屋根やトタン屋根は屋根形状に合わせた施工、RC陸屋根は屋上防水層の上への施工など、工場・倉庫・店舗・オフィスビルなど建物の種類を問わず最適な遮熱シート施工方法をご提案できます。
太陽光パネル付き屋根でも可能ですか?
ケースバイケースで対応可能です。パネル設置部分以外の屋根面に施工することで遮熱効果を発揮でき、パネル周りは細かな裁断や施工上の工夫で対応します。遮熱シートは太陽光パネルの発電を妨げず、むしろ屋根温度低下でパネルの変換効率低下を抑えるメリットも期待でき、太陽光パネル付き屋根への施工実績もあります。
工場以外でも導入できますか?
もちろん可能です。工場、倉庫、店舗、事務所ビル、学校、体育館、海上コンテナ、ガラスなど様々な建物で導入実績があります。日射で屋根が熱くなり室内環境が悪化する建物であれば、どんな用途でも効果があります。店舗やオフィスで冷房効率向上、物流施設での熱中症対策など、遮熱シート施工は汎用性が高く幅広い業種の暑さ対策に有効です。
防火上の問題はありませんか?
施工方法を守れば基本的に問題ありません。遮熱シートは屋根や外壁の内部に施工するもので、表面を覆う屋根材・外装材が所定の防火性能を有していれば大丈夫です。一般的な工場・倉庫での使用で防火上の懸念はなく、露出使用が必要な場合は国土交通省の不燃材料認定を取得した製品も選択可能です。
人体や環境への影響は?
サーモバリアは人体に無害な材料でできています。ホルムアルデヒドやホルムアルデヒドを発散する樹脂は一切含有せず、シックハウスの原因物質を含みません。施工後に嫌な臭いが発生することもなく、原料のアルミと樹脂はリサイクル可能で、冷暖房エネルギー削減によるCO₂排出削減にも貢献する環境に優しい製品です。
保証はありますか?
はい、施工には保証制度がございます。開発元ライフテック社の「責任施工制度」に則った正規施工で所定の保証が付帯し、施工不良や材料不良による不具合は無償補修対応いたします。契約時に保証内容を詳細説明し、導入後のアフターサポートも万全で、実績上施工後すぐに問題が起こるケースはほとんどありません。
反射光で周囲に迷惑をかけませんか?
ご心配には及びません。一般的な使用環境において、強い眩しさや光害(グレア)を引き起こすことはありません。
製品には、反射率と同時に拡散性(光を広く分散させる性質)も考慮されており、鏡のように一点に強く反射する設計ではないため、周囲の建物や道路、通行人などへの影響はほとんどありません。
導入までの流れを教えてください。
お問い合わせ、現地調査・ヒアリング、ご提案・お見積り、ご契約、着工前打ち合わせ、施工、お引き渡し、アフターサポートの流れで進めます。専門スタッフが建物を訪問して屋根の状況確認と課題ヒアリングを行い、最適な施工プランと期待効果の試算を含むお見積りを提示し、工場稼働しながらの施工完了を目指します。
効果を事前に確認できますか?
はい、複数の方法をご用意しています。これまでの導入事例や効果データのご紹介、条件により簡易的なデモ施工や温度測定サービス、一部屋根への試験的シート貼付による温度比較、施工前の屋根表面温度・室温計測などで遮熱効果の予測をご提示します。導入後のイメージを掴んでいただけるよう丁寧にご説明いたします。
Keep Up 耐久性・メンテナンスについて
耐用年数はどれくらいですか?
目安は約10年です。屋外暴露製品として経年で徐々に劣化し、強い日射や風雨でアルミ箔酸化やテープ粘着力低下の可能性があるため、10年程度で貼り替えや補修を検討いただくのが適切です。10年間は十分機能するよう設計されており、風速40mの暴風試験でも剥がれない耐久性を確認済みです。
メンテナンスは必要ですか?
基本的に大掛かりなメンテナンスは不要です。テープでしっかり固定されているため、剥がれや緩みがないか目視確認程度で構いません。定期点検サービスでテープの浮きやシートの破れをチェックし、問題があれば部分補修や貼り直しで対応可能です。お客様での日常作業は特になく、メンテナンスフリーに近い製品です。
強風で剥がれませんか?
耐風性能は心配いりません。実験で風速40m相当の暴風を加えてもシートが剥がれず、最終的に屋根パネル自体が破壊してもシートは無事でした。特殊な強力両面テープが接着力を維持し、シート全体をしっかり固定しています。台風の多い地域でも導入実績があり、台風で飛ばされたケースは確認されていません。
雨漏りの心配はありませんか?
雨漏りに対してもプラスに働きます。屋根の外側をアルミシートで覆うため屋根材の継ぎ目からの雨水侵入を防ぎ、折板屋根のボルト穴や重ね部を被覆して防水シートの役割も果たします。遮熱目的で施工した工場で「以前の雨漏りが収まった」例もあり、施工自体は既存屋根に穴を開けないため新たな雨漏りリスクはありません。