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工場の暑さ対策補助金|対象設備・補助率・申請の流れと4つの落とし穴

工場の暑さ対策に使える補助金は大きく3種類あります。 熱中症対策向け・省エネ向け・賃上げ条件付きです。

どれが自社に使えるか、遮熱施工は対象か、申請で失敗しないためのポイントをまとめています。

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加藤雅之(山創株式会社 代表取締役社長)

山創株式会社 代表取締役
2016年創業以来、遮熱シート「サーモバリア」施工一筋で全国40都府県、1,200件以上の実績を持つ。工場・倉庫の「エアコンが効かない」「電気代が高すぎる」といった作業環境の悩みに、特許取得のスカイ工法と高性能遮熱シート「サーモバリア」で応え続ける。

使える補助金と補助率【早見表】

制度名 費用の何割が戻るか 上限額 条件のポイント
エイジフレンドリー補助金 1/2 100万円程度 60歳以上の従業員がいる中小企業
省エネ補助金(SII) 1/2〜2/3 最大15億円 電気代削減を数字で説明できる
SHIFT事業(環境省) 1/3 1億〜5億円 CO2を15%以上減らせる計画がある
業務改善助成金 最大9/10 最大600万円 賃上げと一緒に進める
働き方改革助成金 条件・コースによる コースによる 残業時間を減らす目標がある

※割合・上限は年度によって変わります。申請前は各制度の公式サイトを確認してください。

各制度の詳細を順に確認します。

エイジフレンドリー補助金の概要

60歳以上の従業員の熱中症リスクを下げる設備に使える補助金です(厚生労働省)。

対象になるのは、60歳以上の従業員(役員以外)が1人以上いる中小企業です。 製造業であれば資本金3億円以下または従業員300人以下が目安で、1年以上の事業実績も必要です。

費用の半額が戻り、上限は100万円程度(2026年度実績)。 受付期間:2026年5月20日〜10月31日(予算が尽きたら終了)。

対象設備:暑さ指数計(WBGT計)・空調服・スポットクーラー・冷房付き休憩所など。

交付決定通知が届く前に発注・工事を始めると、補助金は受け取れません。

SII省エネ補助金と遮熱施工

経済産業省の省エネ補助金で、費用の1/2〜2/3が戻ります(最大15億円・最低100万円)。

審査の判断基準は「電気代がどれだけ減るか、数字で説明できるかどうか」です。

そのため遮熱施工も、冷房費の削減を数字で示せれば対象の候補になります。 ただし計算書類の準備に1〜2か月かかるため、申請を考えているなら早めに動き始める必要があります。

SHIFT事業の特徴

環境省のCO2削減支援制度で、費用の1/3が戻ります(最大1〜5億円・CO2削減量による)。

省エネの専門家による診断がセットで受けられるため、「どれだけCO2が減らせるか」の見通しが立てやすい点が特徴です。 ただし補助率はSII(1/2〜2/3)と比べると低めです。

受付期間:〜2026年6月10日(公募中)。

業務改善助成金・働き方改革の活用条件

どちらも暑さ対策専用ではなく、別の条件を満たすことで使える制度です。

業務改善助成金:賃上げが必須条件。 空調設備が「賃上げを前提とした生産性アップの投資」として説明できれば候補になります。 費用の最大9/10、上限600万円。

働き方改革推進支援助成金:残業削減目標の設定が必須条件。 暑さ対策設備が業務の効率化につながる投資として説明できれば候補です。 補助率・上限額はコースによって異なります。

補助金で通りやすい暑さ対策設備

使える制度が絞れたら、次は「どの設備を選ぶか」です。 制度によって「審査で何を見るか」が違うため、同じ設備でも説明の仕方が変わります。

制度 審査で見られること 通りやすい設備の例
エイジフレンドリー補助金 誰の・何のリスクを下げる設備か 暑さ指数計・空調服・スポットクーラー・休憩所の冷房
省エネ補助金(SII・SHIFT) 電気代削減を数字で説明できるか 遮熱施工・高効率空調など(省エネ効果を数値化できる設備)
業務改善助成金 賃上げとセットで説明できるか 空調・冷却設備(生産性向上の投資として説明できるもの)
働き方改革助成金 残業削減とセットで説明できるか 作業効率を上げる設備(業務改善と結びつけて説明できるもの)

注意:エイジフレンドリー補助金は、省エネ効果が審査対象外です。省エネ補助金と混同して申請内容を組み立てると、制度の趣旨と合わないと判断されます。

遮熱施工が省エネ補助金の候補になる理由

省エネ補助金で遮熱施工が使えるのは、電気代削減を数字で示せるからです。

そのカギが「輻射熱」です。建物内に伝わる熱の約75%は、太陽や熱くなった屋根からじわじわ伝わる輻射熱が占めています(静岡大学工学部名誉教授・中山顕氏の研究)。

断熱材は輻射熱を吸収して蓄えてしまうため、夜になっても室内が冷えにくくなります。 一方、遮熱シート(サーモバリア)はアルミ箔(純度99%以上)が輻射熱を97%はね返し、エアコンの効きを根本から改善します。

山創株式会社のスカイ工法では室内温度マイナス約11℃・冷暖房費約30%削減を実験で確認。静岡大学との共同実験でも室温マイナス9℃・省エネ27%の結果が出ています。

こうした数値が、省エネ補助金の「電気代がどれだけ減るか」を説明する根拠になります。ただし申請には省エネ計算書類が必要で、準備に1〜2か月かかります。

業務改善・働き方改革系の審査ポイント

これら2つは、暑さ対策を「働きやすい環境への投資」として説明できる場合に候補になります。

スカイ工法を導入した有限会社大丸鉄工所の大丸芳正代表はこう話しています。

「施工した翌年の夏(2019年)は39℃以上の猛暑が何日も続く記録的な暑さでしたが、工場内の温度は30〜32℃に保たれ非常に快適でした。 施工前は夏場37℃以上あった室温が、マイナス5〜7℃改善されました。 正直ここまで涼しくなるとは思ってもみなかったです」

ただし審査では、「暑くなったから設備を入れた」ではなく、業務改善助成金なら賃上げとの関係、働き方改革なら残業削減との関係を筋道立てて説明できるかが判断のポイントです。

補助金申請の流れ(6ステップ)

設備や制度の目星がついたら、次は申請の流れです。 最重要ルール:交付決定通知が届いてから、工事を始めること。

  • 相談・現地調査:どの補助金が使えそうか確認します
  • 見積・施工計画の作成:省エネの計算が必要な場合は1〜2か月かかります
  • 申請書類の準備・提出
  • 採択・交付決定通知:この通知が届いてから初めて発注・工事できます
  • 施工着工・完了
  • 完了報告・補助金受け取り

書類準備から受け取りまで6〜12か月が目安です。

今年の夏に間に合わせたい場合は、先に工事して翌年度の補助金を申請する方法もあります。

補助金が受け取れなくなる4つの落とし穴

流れを理解するだけでなく、申請でよくある失敗パターンも把握しておきましょう。

交付決定前の着工で補助金が全額失われる

「見積が出た」「業者と話が進んでいる」段階では、まだ発注・工事の開始はできません。

これはルールとして明確で、エイジフレンドリー補助金・SIIどちらも「採択通知前の発注・工事は補助対象外」と明示されています。

交付決定通知が届く前に工事を始めると、補助金は一円も受け取れません。

補助金は後払い

見落としやすいのが、補助金は「工事後に振り込まれる」仕組みであることです。 先に全額払って工事を完了させ、報告書を提出してから審査を経て補助金が振り込まれます。

支給まで6〜12か月かかるため、その間の資金を事前に用意しておく必要があります。

書類不備・期限遅れが不支給の主な原因

申請書・登記簿謄本・見積書・省エネ計算書など、制度ごとに必要な書類が異なります。 そのため、施工業者と早い段階で必要書類を確認しておくことで、直前の漏れを防げます。

公募は年1回・予算次第で早期終了

予算が埋まれば、期間内でも受付終了になります。

  • エイジフレンドリー補助金:2026年5月20日〜10月31日(受付中)
  • SHIFT事業(令和7年度補正):〜2026年6月10日(公募中)
  • SII省エネ補助金(令和7年度補正・1次):終了・次回公募は要確認

補助金活用、何から始めるか

補助金の支給まで6〜12か月かかりますが、それは施工とは別のスケジュールです。 つまり「今年の夏に間に合わせる」と「補助金を使う」は、同時に進められます。

相談1回で補助金と施工計画を同時確認

相談・見積の段階でわかること:

  • 施工にかかる概算費用
  • 使えそうな補助金の見通し
  • 補助金申請してから工事するか、先に工事して翌年申請するか

補助金の公募は毎年春〜夏に集中します。今から動き始めても早すぎません。

相談前に準備しておく情報

  • 工場の屋根面積(㎡)
  • 夏場の最高室温
  • 暑くて困っている作業エリア
  • 既存の空調設備の有無
  • 希望する工事時期

山創株式会社への相談・見積は無料です。

まとめ

使える補助金は3つの条件で絞れます

  • 60歳以上の従業員がいる → エイジフレンドリー補助金
  • 電気代削減を数字で示せる → SII・SHIFT事業
  • 賃上げ・残業削減を一緒に進める → 業務改善助成金・働き方改革一番大事なルールは1つ:採択通知が届く前に工事を始めない。

公募は年1回、予算が尽きれば終わります。今から相談を始めるのが最も確実です。

※1 エイジフレンドリー補助金(厚生労働省): https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.html

※2 省エネ・非化石転換補助金(SII):https://sii.or.jp/koujou06r/

※3 補助率・上限額・受付期間は年度・コース・採択要件によって変わります。申請前は各制度の公式サイトで最新情報を確認してください。

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